2015年7月27日月曜日

七月二十七日 有明の月に朝顔見し折も忘れがたきをいかで忘れむ



山里なるところにありしをり、艶なる有明に起き出でて、まへちかき透垣に咲きたりしあさがほを、「ただ時のまのさかりにこそあはれなれ」とて見しことも、ただ今の心地するを、「人をも花は、げにさこそおもひけめ、なべてはかなきためしにあらざりける」など、思ひつづけらるることのみさまざまなり。

有明の 月に朝顔 見し折も 忘れがたきを いかで忘れむ

建礼門院右京の大夫


建礼門院右京大夫は、平清盛の娘である建礼門院徳子に仕えた女房。清盛の孫、平資盛の愛人でもあった。昨日からの続き。朝顔は、花の朝顔と恋人の朝の顔がかけられている。昨日の一首の次に、この句が続けられている。忘れがたい恋の相手、資盛を思って詠った一首。

七月二十六日 身のうへをげにしらでこそあさがほの花をほどなきものといひけめ

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